著者
藪下 聡
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.43-49, 2014-03-21 (Released:2014-03-21)
参考文献数
16
被引用文献数
2

重原子系電子状態計算手法の一つとして,1成分L-S基底を多電子配置関数として用いるスピン軌道配置間相互作用法(SOCI法)を開発・応用してきた.特に計算効率を高くするには,群論を効果的に用いることが重要である.まずU (2n)群の生成演算子の結合定数をGUGA法によるセグメント積で表現した.さらに偶数電子系に対しては,通常のMs固有関数形のスピン関数の代わりに,時間反転操作に対して不変である「実数スピン関数」を用いることにより,SO相互作用を含むハミルトニアン行列を実対称行列に変換し,さらに二重群の意味で特定の既約表現ブロックだけの計算を可能とした.奇数電子系においても,計算効率を維持したまま,直接法による大規模SOCI計算を可能とする方法を用いている.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

「直接スピン軌道CI法における群論の利用」スピン軌道相互作用を考慮すると計算量が増えるので、群論を利用して軽減しようとの話みたいだ https://t.co/RU5DBgNDd7

収集済み URL リスト