著者
高田 雄太 大越 昌樹 星野 稔 石川 敦之 石川 誠 中井 浩巳
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.242-249, 2014 (Released:2014-10-12)
参考文献数
47

DNAは電荷輸送特性を有し,生理的な機能のみならず電荷輸送デバイスとしての応用が期待されている.電荷輸送特性のうち,ホール移動に関して,実験的・理論的研究から多くの知見が得られてきた.しかしながら,過剰電子移動(EET)に対する知見は限定的である.本研究ではMarcus理論に基づいて,密度汎関数理論(DFT)レベルの量子化学計算によるDNA内EET速度の算出を試みた.隣接チミン間のEET速度の計算値(2.31 − 3.49 × 1010 s−1)は,実験値(4.4 ± 0.3 × 1010 s−1)を良く再現した.また,ミスマッチ(MM)塩基対を含む系に本手法を適用し,MM塩基対の挿入によるEET速度低下のメカニズムを明らかにした.

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「Marcus理論に基づいたDNAの過剰電子輸送に関する理論的研究」 Marcus理論に基づいて,密度汎関数理論(DFT)レベルの量子化学計算によるDNA内EET速度の算出の試みについて書かれてる https://t.co/BDm7jCiTjU

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