著者
舟木 健史 髙橋 淳 宮本 享 JAM Trial Group
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.149-155, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
29
被引用文献数
1

出血型もやもや病の自然予後は不良であり, 再出血予防は最大の臨床的課題である. 出血型もやもや病に対する無作為比較試験であるJAM Trialは, 直接バイパスが再出血予防に有効であることを証明した. そのサブグループ解析により示された, 後方出血群の高い再出血率は, 本症特有の脆弱側副路である脳室周囲吻合により説明される. 解剖学的に最も後方に位置する脈絡叢型吻合 (choroidal anastomosis) は, 再出血の強力な予測因子であり, 特に注意すべき脆弱血管である. 一方, 非出血例において脈絡叢型吻合の発達が, 将来の新規出血の要因かどうか, 介入が必要か否かについては不明であり, 次の10年で明らかにすべき疑問と思われる.

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choroidal anastomosisの典型画像  引用:https://t.co/epaCH6W5MH https://t.co/ECT66DLmlV

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