著者
宮本 享 髙橋 淳 舟木 健史
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.52-58, 2016 (Released:2016-01-25)
参考文献数
21
被引用文献数
2 1

出血発症もやもや病の自然予後は不良であり, 再出血率は年間約7%と非常に高い. 「頭蓋内外バイパス術が出血発症成人もやもや病の再出血リスクを減少させる」という仮説を検証する目的で, 多施設無作為比較試験であるJapan Adult Moyamoya Trial (JAM Trial) が行われ, 手術群で有意にエンドポイント発生率が低く, 再出血率が1/3に低下することが示された. JAM Trialの結果は出血発症もやもや病に対する直接バイパス術の有効性を支持する一方, この結果は厳格な患者登録基準のもと, 高度の周術期管理下に達成されたものであり, 臨床上は慎重な手術適応の検討が望まれる.
著者
舟木 健史 髙橋 淳 宮本 享 JAM Trial Group
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.149-155, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
29
被引用文献数
1

出血型もやもや病の自然予後は不良であり, 再出血予防は最大の臨床的課題である. 出血型もやもや病に対する無作為比較試験であるJAM Trialは, 直接バイパスが再出血予防に有効であることを証明した. そのサブグループ解析により示された, 後方出血群の高い再出血率は, 本症特有の脆弱側副路である脳室周囲吻合により説明される. 解剖学的に最も後方に位置する脈絡叢型吻合 (choroidal anastomosis) は, 再出血の強力な予測因子であり, 特に注意すべき脆弱血管である. 一方, 非出血例において脈絡叢型吻合の発達が, 将来の新規出血の要因かどうか, 介入が必要か否かについては不明であり, 次の10年で明らかにすべき疑問と思われる.
著者
内山 卓也 髙橋 淳
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.858-872, 2021-07-10

Point・痙縮の病態を理解し,症状を見逃さず適切な時期に治療に結びつけることが重要である.・選択的末梢神経縮小術(SPN)の適応には,痙縮罹患筋肉と神経支配を理解することが重要である.・バクロフェン髄腔内投与(ITB)療法は調節性に優れた治療法であり,さまざまな疾患や病態に適応ができることを理解する.
著者
相原 建人 樋口 晃一 髙橋 淳平
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.207-212, 2022 (Released:2022-02-11)
参考文献数
6

遠心振り子式動吸振器の性能向上を目的としてこれまでに単体での発生トルクに着目し,理論解析を行ってきた.本研究では実車両における振動低減性能を明らかにするためトランジェントダイナモ試験による性能評価を行った.また試験機に対応した多自由度の理論解析モデルを構築し,実験と比較することでその妥当性を示した.
著者
髙橋 淳
出版者
ワック
雑誌
Will : マンスリーウイル
巻号頁・発行日
no.192, pp.162-175, 2020-12