著者
安藤 朗 馬場 重樹
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.456-469, 2018 (Released:2018-10-25)
参考文献数
141
被引用文献数
2 1

Clostridium difficileはグラム陽性偏性嫌気性菌で,抗菌薬治療などで腸内細菌叢が撹乱されると,異常増殖と毒素産生が起こりClostridium difficile感染症を発症する.2000年初頭以降,Clostridium difficile感染症は欧米を中心に強毒型であるNAP1/B1/027株によるアウトブレイクが問題となった.欧米ではfidaxomicinなどの新規治療薬が使用可能となっており,また,2013年には再発性Clostridium difficile感染症に対する糞便微生物叢移植の有用性が示され注目を浴びた.近年はさらにトキシンBに対するモノクローナル抗体やワクチン,トキシンに対する吸着療法などが開発されている.本稿ではClostridium difficile感染症の疫学,病態,診断,治療,潰瘍性大腸炎とのかかわりなどについて概説する.

言及状況

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健常人におけるC. difficile保菌率は 5~15%程度。 小児、特に 1 歳未満の新生児や乳児では保菌率が高く、無症状であっても入院中患者の保菌率は50%以上と報告されている。 https://t.co/Hve3KGYTxL 入院中の成人または高齢者の保菌率ってどのくらいなんだろ。 いい文献あるかしら。

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