- 著者
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川原 繁
- 出版者
- 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
- 雑誌
- 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 (ISSN:18820123)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, no.3, pp.203-209, 2017-07-31 (Released:2017-08-30)
- 参考文献数
- 22
外用療法は軽度から中等度の尋常性乾癬に対する基本的な治療法であり, ステロイドとビタミンD3外用剤が広く用いられてきた。ステロイド外用剤は速効性を示すが, 長期間の連用により皮膚萎縮, 毛細血管拡張, 毛包炎などの副作用を示す。また, ステロイド外用剤を大量に用いた場合, 中断により乾癬が膿疱化する場合もある。ビタミンD3外用剤は, ストロングクラスのステロイド外用剤と同等の効果を示し, 皮膚刺激感などの副作用は少ない。ビタミンD3外用剤の単独治療ではベリーストロング以上のステロイド外用剤に比べて効果が劣るため, 両者が併用されてきた。近年, ビタミンD3とステロイドの新しい配合剤が発売された。その臨床試験はビタミンD3とステロイドの単独使用よりも配合剤が有効であり, ステロイド外用剤の連用と比べて副反応が減少することを示した。ビタミンD3とステロイドの配合剤は軽度から中等度の乾癬に対する第一選択として推奨される。