著者
岡根 好彦
出版者
情報メディア学会
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.67-80, 2020-11-16 (Released:2020-11-16)
参考文献数
53

検索エンジンで機械的に表示された検索結果が表現の自由で保障されるかについて,米国の裁判例や学説は,①検索エンジンのプロセスや結果表示を意見とみるアプローチ,②マス・メディアの編集行為とみるアプローチを通じた検討を示唆している.①のアプローチからは,検索エンジン自体の意見として保障することは”人”ではないので認められず,プログラム作成者の意見として保障することも,検索結果にプログラム作成者の意見は通常反映されていないため,認められない.②のアプローチからは,検索エンジンは編集上の地位を通じて表現をコントロールしていないし,表現物を収集して全体として1つの表現を構成してもいないので,編集行為としても保障されないとの結論が導かれる.

言及状況

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@h_okumura https://t.co/OM7irs6LTD Googleによる検索ランキングは「表現の自由(みたいな権利)」なので保護される。 食べログと違って、取引関係に無いので独禁法は適用されないのかなと思ったけど、昨年、英Mailがなんかやってるらしい(続報見当たらず) https://t.co/nxYMHHGcTB
岡根好彦(2020)「検索エンジンの検索結果と表現の自由──アメリカ合衆国の議論を参考に」『情報メディア研究』 https://t.co/hwBY2tr7rv

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