著者
三宅 妙子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.243-253, 2010-12-30 (Released:2011-01-24)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

岡山県栄養士会は, 岡山県下の福祉・保健・医療, それぞれの施設から副食の食事形態を共通理解するためのツール作成を求められている。  そこで, 副食の食事形態の名称統一を目的に, 岡山県栄養士会, 岡山県栄養士会福祉栄養士協議会, 岡山県老人保健施設協会の学術委員会栄養士部会, ならびに岡山県病院栄養士協議会の協力により, 食事形態などに関するアンケート調査を実施し, 副食の食事形態を共通理解するための基準案の提唱を試みた。  副食の食事形態の名称の総数は, 福祉施設 (112施設) では171, 保健施設 (65施設) では102, 医療施設 (153施設) では327にも及んだ。しかし, 副食の名称統一に向けての基準案 (7名称) : 1普通食, 2一口大, 3きざみ食, 4ソフト食, 5やわらか固形食, 6ペースト食, 7嚥下訓練食にしたがって分類・整理することができた。  このたび提案した副食の食事形態基準案は, 形状の解釈を標準化することで, 管理栄養士間だけでなく, 多職種との共通認識のためにも活用が期待される。  管理栄養士が, 栄養管理された, 安全で, 享受できる食事を提供することは, 当然のことである。  今後は, 喫食者の視覚や味覚を良好に刺激できる外観, 美味しさ, さらに, 咀嚼・嚥下機能の維持に繋がる食事の提供のためにも, 試行を重ねたい。

言及状況

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<岡山県の調査>副食の食形態の名称の総数は対象者施設330施設で約600種類!これを7つの 名称に分類整理するとは。。この調査(2008)の4年前に作成された嚥下ピラミッドの認知度は7割。今は学会分類2013もあるし、みんな何を基準に嚥下食を作っているのかな? https://t.co/Fv5a3aEob8

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