著者
田村 典久 田中 秀樹
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.83-93, 2014-05-31 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
1

本研究では、小・中学校の養護教員22名に対して、睡眠教育および日誌記録を併せた自己調整法が生活習慣、睡眠、朝の気分や意欲に与える効果について検討することを目的とした。睡眠教育を実施後、教育のみ群と自己調整群(教育+セルフモニタリング)に分けた。両群に対して標的行動を設定するよう教示した後、自己調整群に対してのみ2週間、睡眠日誌に達成度を記録するよう求めた。その結果、自己調整群では就床時刻の前進や睡眠時間の有意な増加がみられ、起床時刻の不規則性も軽減した。さらに自己調整群では「毎朝(平日、休日ともに)、ほぼ決まった時刻に起きる」などの習慣が改善し、睡眠や朝の気分、意欲が改善した。一方、教育のみ群では「目標を立てるときは、できそうなことから始める」という習慣が改善した。以上、本研究より、自己調整法は生活の夜型化・不規則化の防止、睡眠確保に有効であり、睡眠や朝の気分、意欲を改善することが示唆された。

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【掲載論文】田村 典久, 田中 秀樹, 小・中学校の養護教員に対する睡眠指導の効果 : 自己調整法と睡眠教育の比較検討, 行動療法研究, 2014, 40 巻, 2 号, p. 83-93 https://t.co/z50U7pSTDg

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