著者
瀧口 述弘 庄本 康治
出版者
Japanese Society for Electrophysical Agents in Physical Therapy
雑誌
物理療法科学 (ISSN:21889805)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.16-22, 2021 (Released:2022-09-03)
参考文献数
28

経皮的電気神経刺激(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation: TENS)は鎮痛目的で実施する物理療法である.疼痛を感じる程度まで刺激強度を増強させる高強度TENSが近年試みられている.高強度TENSは,電気刺激により生じる疼痛によって,鎮痛作用が引き起こされると考えられている.TENSのパルス幅を広く設定した方が痛覚線維を刺激しやすいため,その効果が高いと考えられた.そこで本研究の目的は,パルス幅の違いが実験的疼痛に与える影響を明らかにすることとした.健常人11名に対し,パルス幅100 μs条件と500 μs条件の2条件の高強度TENSをクロスオーバーさせ実施した.実験的疼痛は圧痛閾値を用い,各条件のTENS実施前後に測定した.500 μs条件は,100 μs条件よりも有意に圧痛閾値が上昇した.高強度TENSはパルス幅を広く設定した方が,圧痛閾値を上昇させる可能性が示唆された.

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高強度経皮的電気神経刺激のパルス幅が圧痛閾値に与える影響 瀧口 述弘, 庄本 康治 2021 年 28 巻 1 号 p. 16-22 https://t.co/V3KsgaHDDA

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