著者
奥本 素子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.395-405, 2011-03-30 (Released:2016-08-07)
参考文献数
12
被引用文献数
2

本研究は,人文系研究科に属する博士課程の大学院生を対象に,分野を越境した研究の学びについて調査したものである.本研究の目的は,研究者を目指す大学院生がどのようなきっかけで学際的研究交流体験に参加し,どのような経験を経て分野を越境した学びに到達しているのか,について示唆を得ることである.本研究ではインタビュー調査による定性的データを元に学際的研究交流体験を仮説モデル化し,そのモデルの妥当性を質問紙調査による定量的データを元に検証した.その結果,他分野の学生との人的ネットワークが学際的研究交流の動機付けになっていることが明らかになった.さらに学際的研究交流の体験において学生は,失敗を経て,改善点や工夫を行い,体験の成功にいたっていることが分かった.そのため,学際的研究交流は単発的体験よりも,継続的体験から効果が得られるものだということが分かった.

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