著者
尾関 基行 野宮 浩揮
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.23-32, 2016-06-20 (Released:2016-06-17)
参考文献数
8

本論文では,近年話題となっている“人工知能”をテーマとした学生実験の設計と実践について述べる.情報工学分野の学生実験でよく実施されている画像処理やシステム制御といったテーマに比べて,人工知能の取り扱う範囲は広く,また各々が独立しているため,トピックを単純に並べただけではその関連性が掴みにくい.そこで我々は,ミンスキーの心的活動の6階層モデルを学生実験の土台に据え,その各階層に一つずつトピックを割り当てることで,トピック間の繋がりを強く意識させる学生実験を設計した.本学生実験では,小型移動ロボットがエネルギーを補給しながらポイントを獲得するタスクを設定し,シミュレータと実機(e-puck)による実験環境を用意した.実際に学生実験として3年間実施し,アンケート評価を行った結果,ミンスキーの心的活動の階層に各トピックが紐付けられたことで相互の関連性がよく理解できたという回答が多く得られた.

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