- 著者
-
宝珍 輝尚
野宮 浩揮
- 雑誌
- 研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
- 巻号頁・発行日
- vol.2014-CH-101, no.5, pp.1-7, 2014-01-18
伝統技能の継承を目的として,「間」 に着目して基本動作についての検討を行ってきている.これまでに,「間」 の種類についての考察を行い,また,茶道のお点前から 「間」 に着目して基本動作の導出を試みてきている.本論文では,まず,テンポを変化させて表情付けや感情込めをする演奏・動作を 「間」 ととらえ,その開始と終了についての考察を行う.ここでは,「早く開始」,「遅れて開始」,ならびに,「遅れて終了」 が使用されていることを示す.次に,動作における 「間」 に着目した基本動作の導出の妥当性を検証する.導出にあたっては,おおまかな動きをもとに典型的な基本動作の区間と類似した区間を求める方法を採っているが,適切な区間長,おおまかな動きの程度,ならびに,類似か否かを判断する閾値が必要である.本論文では,これまでに得られている値が妥当であることを示す.また,基本動作の導出を試みる.