著者
村上 正志
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.115-124, 2001-08-31 (Released:2007-09-28)
参考文献数
49
被引用文献数
3

河畔林(riparian forest)は野生生物の生育•生息環境として非常に重要である.鳥類についても数多くの研究が河畔林における高い生息密度や種多様度を示しているが,その高い多様性を説明する要因としては,(1) 河畔林の複雑な植生構造,(2)河川-河畔林-後背林という景観の多様性,(3)コリドーとしての機能(4) 境界における生物間相互作用の複雑さ,(5) 後背林からの栄養塩の供給による河畔林における生産性の高さ,(6)河川からのエネルギーの移流があげられる.とくに近年は,水域と陸域の境界面としての河畔林の機能が注目されている.しかし,わが国においては鳥類の群集研究,とくに景観生態学的な視点を組み入れた研究は極あて少ない.鳥類の多様性保全における河畔林さらには景観の多様性の機能解明に向け,今後このような研究が必要とされるであろう.

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河川生態系は、羽化により陸域に供給される水棲昆虫を通して、森林性鳥類の生活にも影響を与えます。北海道での研究では、森林に生息するコサメビタキやキビタキ、ミソサザイなどの鳥類たちは、年間の餌資源量の26 %を水棲昆虫に依存していることが明らかになっています。 https://t.co/DE7rzoYQjO

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