著者
鍵村 達夫
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.27-33, 2015-07-31 (Released:2015-09-18)
参考文献数
7

海外データの活用により少数例の日本人データで医薬品が承認されるわが国の医薬品開発をめぐる現状において,製造販売後調査の重要性はますます増加している.現状のような硬直した選択肢のない使用成績調査はやめるべきである.製造販売後調査が,医薬品・医療機器の安全性を守り,有効性を確認するという本来の役割を果たせるように,使用成績調査という“形式”ではなく,科学的考察の結果に対する手段として機能する世界を到来させなければならない.そのために,使用成績調査に多様な薬剤疫学研究デザインが応用されるべきであり,また使用成績調査は疾患レジストリーを基盤とした独立で統合されたデータセンターにより運用される必要がある.

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HPVワクチンの積極的勧奨が再開される場合の条件として、全例調査を実施すること、重篤な副反応が出た場合には、適切な診療が迅速にできるように、現状の体制を抜本的に改革すること。現状では、患者はたらい回しになっている。確実なインフォームドコンセントを実施する。 https://t.co/VHSBhlVvUk

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