著者
宮崎 誠
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2022-058, 2023 (Released:2023-06-07)
参考文献数
15

本学6年次生の読解力を測定し,得られた能力と学内で実施された試験の成績および薬剤師国家試験成績との関係を検討した.読解力の偏差値は中央値が63程度であったが,一部には50に満たない者もいた.5年間の学内総合成績が低い者は『イメージ同定』の能力が低く,国家試験不合格者は合格者に比べて『推論』の能力が低かった.個々の学生の読解力の特徴から,学生を4つのタイプに分けることができた.『推論』,『イメージ同定』,『具体例同定』のいずれもが低いタイプでは5年間の学内総合成績も国家試験模擬試験成績も他のタイプに比べて有意に低かった.以上より,読解力が国家試験の合否に間接的にも影響している可能性が示唆され,薬学部における学生の教育・指導において読解力は考慮すべき基礎能力であると考える.

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普通の結論 #リーディングスキルテスト >大学生は一般に入試選抜を経ていることから読解力が極端に低い者が大学に在籍している可能性は低いと思われる 本学6年学生の多くは薬学を学ぶ上で支障にはならないであろう読解力を有していた しかし一部には充分とは言えない https://t.co/9hy5bgbhrZ https://t.co/7ITQg3xdol
薬学部6年生の読解力と学内試験及び薬剤師国家試験成績の関連を検証。結果、読解力の低さが学内成績と国家試験の不合格と関連し、教育において重要な能力であることが示された。 薬学部学生の読解力と学内成績および薬剤師国家試験成績との関係https://t.co/uFT0G3uVdt

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