著者
上山 博史
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.450-455, 2016-07-15 (Released:2016-09-10)
参考文献数
10

BISモニターに代表される麻酔用脳波モニターは,臨床濃度では麻酔による脳波の高振幅徐波化の程度を数値化することにより鎮静度を示す.この脳波変化は,麻酔薬の種類や加齢の影響を受けるため,プログラムされた変化パターンを示さない麻酔薬や年齢層では,BIS値の信頼性が下がるだけでなく,濃度依存性の変化も失われる.デスフルランはセボフルランと比べて振幅変化,特にアルファ波の振幅増高作用が小さいため,BIS値は低めに算出され,かつ40歳以上では濃度依存性にBIS値が変化しにくい.そのため,BIS値が低い場合でも4%以上の投与を推奨する.デスフルランの誘発電位に与える影響は,他の揮発性麻酔薬と同様に振幅を抑制する.

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