著者
金井 浩 城戸 健一 鈴木 篤 金井 淳
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.255-276, 1990 (Released:2009-01-22)
参考文献数
40

経済指標の時系列信号は,公定歩合の引下げ,戦争の勃発など経済的衝撃による影響を大きく受ける.従って,経済的インパクトに対応するマルチパルス系列が,経済市場という伝達系を駆動し,その応答を観測しているというモデルが構築できる.この時系列モデルに基づく分析を行なう場合,一つの時間窓内に複数の衝撃パルスが存在する場合がある.しかし,従来のBox-Jenkinsモデル等の時系列分析法では,伝達系を駆動する信号は定常白色雑音か単一インパルスに限られるため,マルチパルスによって駆動された伝達系の応答から,各パルスの振幅及び伝達系の特性を決定することができない.本論文では,マルチパルスで駆動された伝達系の応答に,更に雑音が付加された観測信号から,全極型伝達系の特性と駆動パルス系列の振幅を決定する方法を提案する.最後に東京市場の円/ドル為替レートに対して,本分析法を適用した結果を述べる.

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いいの考えついたと思ったら、既に論文になってました。 ARIMAやボックスジェンキンス法などの基本的な統計学の一種だと思っているのですが。 https://t.co/EkaXLVXXXG まあ、私が思いつくレベルは先人でも考える人いるでしょうねw

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