著者
上田 昌文
出版者
科学技術社会論学会
雑誌
科学技術社会論研究 (ISSN:13475843)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.46-57, 2020-04-30 (Released:2021-04-30)

本稿では,福島原発事故に立ち上がった,市民による放射線計測活動を広く見渡し,それらの特徴を分析するための4 つの指標,すなわち,放射線計測活動の実施主体,その計測対象となる被曝の型,その計測対象となる核種,市民計測活動の取り組み事項,を提示した.また市民計測活動を,その様々な取り組み内容を整理して8 つの類型に分け,それぞれについて先の指標を用いて,放射線防護の上でどういう意義を持つものであるかを述べた.従来行政側が一元的に担うものとみなされてきた原子力防災や放射線防護のあり方の限界を知りその打開策を探る上で,市民計測活動は大きな示唆を投げかける,歴史的な意義を持つ活動と考えることができる.

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@TORO_49_ @knife900 市民放射線測定場なるものが多数設置されたこともありました。 仕組みを理解できずに疑問を持つ人はこういうところで自ら測ればいいのに https://t.co/inUul6TSJf

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