著者
進矢 正宏
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.116-123, 2017-09-05 (Released:2017-10-31)
参考文献数
28

一定のターゲットを狙って投球した場合,感覚運動系のノイズや運動野の背景活動の揺らぎにより,実際の投球は狙ったターゲットからの誤差を伴い分布する.運動系が最適な運動意思決定を行うためには,誤差の大きさや向きといった確率的構造を定量的に知る必要がある.本研究では,野球の投手の投球する際に生じる投球誤差分布を,二次元正規分布モデルと等確率楕円を用いて解析することにより定量した.特に,これまで考慮に入れられていなかった投球誤差分布の向きに着目し,それが投球フォームによって決定されているということを示した.また,このような投球誤差分布が,最適な投球位置を選ぶ過程で大きなインパクトを持つということを,シミュレーションによって示した.

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投球フォームと投球誤差分布は、日本語でも以下で公開されている。 野球における投球誤差分布 進矢 正宏 https://t.co/1AjDwc2ivh
リリースポイントもだけど、きのうは球がターゲットに対して横方向にもズレてたから体のどっかの動きも横にズレてたのかもね 野球における投球誤差分布 https://t.co/nTgAItj1Od
データ分析が用いられるMLBにおいて、データで測りづらい配球ができるのは強みだというのは的を得ているように思う。 一方で、アナリスト達がこれで諦めるのかというと多分そういうわけでもなく、ノーコンはノーコンなりに分析するんだと思う。 ↓進矢2017 https://t.co/Ibw4PR8Umt
面白そうな論文 https://t.co/cZ0jyCtWmc
@GoldLagares 確かこの論文でciteされてたはずです!一昨年の野球科学研究会でこの研究のポスター報告を聴いて知った話だったと記憶してます。 https://t.co/IelLGC12hO

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