著者
小谷 允志
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.262-272, 2012-07-01 (Released:2012-07-01)
参考文献数
7

米国,カナダは記録管理の先進国である。両国においては国立公文書館が現用から非現用のアーカイブズまでのライフサイクル管理を,強力なリーダーシップにより一元的に管理しているのが特徴である。最近,これら両国立公文書館を視察する機会を得たので,その時の見聞をもとに両国の公文書管理の最新動向を紹介する。両国とも,記録管理の専門職体制がしっかりと根付いていること,また電子記録管理に対する新しい取り組みを積極的に展開しているのが印象的であった。

言及状況

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[オープンガバメント][Archives][アーカイブズ] 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向 小谷允志
小谷允志. 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向. 情報管理. 2012, 55(4), p.262-272.
[archives][NARA][UnitedStates][Canada] 小谷允志. 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向. 情報管理. 2012, 55(4), p.262-272.

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TLで米国の公文書管理について流れてきたが、興味を持たれた方はこちらもご参考に。 体制だけでなく意識も含め、日本とどれほど格差があるのかがよくわかると思う。 https://t.co/zBTvECOej0
海外の職員数が分かる、ちょうど良さげな論文があって内務省がソースじゃない情報 アメリカのNARA全体で >職員数はフルタイム2,994名,その他580名の計3,574名である(2011年9月30日現在) カナダの >LACの職員数は1,115名 https://t.co/NXvSw7sNF3
見てる 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向 https://t.co/WNjKk9MH5F
J-STAGE Articles - 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向 https://t.co/4jmZZ66SUE
メモ アメリカの公文書館。民主主義の基本に人もお金もかけてる。こうしたシステムを考えることが、営々と蓄積され、競争力の源泉になっているのでは。... https://t.co/ft7DINRlEd
米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向 小谷允志 / “262 vol.55 no.4 2012 J o u r n a l o f I n f o r m a t…” https://t.co/iejWjtFEqS #オープンガバメント #Archives #アーカイブズ
"公文書は,市民が彼らの権利や自由を行使し,行政の説明責任や法の支配の下における責任あるガバナンスを確認できるようにする。要するに公文書はカナダ国民にとって民主主義を機能させる記録なのである。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"カナダの公文書は,基本的な国民の共有財産であり,国の意思決定や行動,さらには書物やその他の媒体,芸術作品の中に見いだされる情報を記録した原本であると定義できる。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"自由で民主的な社会としてのカナダの文化的,社会的,経済的な進歩に寄与するとともに,全国民にアクセス可能な,永続的な知識の源泉となり,カナダ政府とその機関の継続的な記憶として機能する機関なのである。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"… そのカナダ連邦政府各省庁の記録管理・アーカイブズ全般を取り仕切っているのがLACである。LACは,現在と将来の世代の利益のために,カナダのドキュメント遺産の保存に従事する国の機関である。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"われわれは機会をとらえ,政府記録管理についての21世紀の枠組みを開発するため,これらの課題に取り組まねばならない。この枠組みは,オープンガバメントの基礎をもたらすと同時に,情報活用により省庁の業務遂行を改善し,不要な経費や無駄を省くことになるだろう。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"しかしながら,もし記録管理の方針と実践がデジタル時代に合うよう更新されなければ,コスト高と記録の喪失につながる情報の急増が各省庁のシステムを押しつぶしてしまうことだろう。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"適切な計画をもってすれば,技術がこれら記録を管理する煩わしさを軽減し,これら記録を利用し共有することを容易にする。https://t.co/Q0i22ZQirG
"数十年にわたる技術の進歩が,省庁の記録管理に対する課題と機会をもたらす省庁の運営を一変させた。電子的な通信とシステムに大きく依存することで,各省庁が管理せねばならない情報の量と種類が急激に増加した。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"記録が適切に管理されるならば,各省庁は施策の効果測定,無駄な作業や支出の削減,組織内および組織間でのナレッジの共有に記録を利用することができる。このように適切な記録管理はオープンガバメントのバックボーンなのである。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"NARAへ移管される記録は,将来の世代がわれわれの行動や意思決定から意味をくみ取り,学ぶプリズムの役割を果たす。また近代的な記録管理は,コストを下げ,より効率的な運営ができるよう行政府および各省庁を助ける。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"本メモランダムは記録管理の方針と実践を改革するための行政府全体の努力を始めるものである。記録管理を改善するということは,省庁の行動や意思決定を正しく文書化することによって業務の遂行を改善し,オープンネスと説明責任を促進することである。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"NARAの視察旅行から帰国して間もない2011年11月28日,オバマ大統領が「政府記録の管理に関するメモランダム」3)を発行するという大きな出来事があった。 https://t.co/Q0i22ZQirG
(2) 大統領府のインスタンス(2008年12月より展開)… • 82テラバイトのデータ • 2億5,000万件以上の電子記録の目録が作成され,探索が可能である • 2億通以上の電子メールメッセージ • 300万枚のデジタル写真 • 3,000万件のその他の電子記録 https://t.co/Q0i22ZQirG
(1) 連邦政府省庁のインスタンス(2008年6月より展開)… 2011年9月現在,過去の収蔵品および最近の移管を含め,16.6テラバイトの連邦記録が取り込まれている。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"クリントンの大統領府からは2,000万通に,ブッシュ大統領府からは2億1,000万通に増加した。そしてオバマ大統領府からのメールは10億通に達すると予想されている。ペーパーの使用が減少し,電子メールの利用が激増しているのだ。 https://t.co/Q0i22ZQirG
"… これに関連して力を入れているのが,大統領府からの電子メールの保存である。NARAが大統領府の電子メールの収集を開始したのは1996年からで,レーガン政権時代のもの800万通が最初だが, https://t.co/Q0i22ZQirG
"…しかし,これは連邦政府の話で,ホワイトハウスの場合は100%すべての記録が保存される。ERAは,記録が作成された時点で存在する,あらゆる可能な技術の形式に適応するように構築されている。 https://t.co/Q0i22ZQirG
米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向 https://t.co/Q0i22ZQirG
小谷允志. 米国およびカナダにおける公文書管理の最新動向. 情報管理. 2012, 55(4), p.262-272. / “書誌事項” http://t.co/xco7qSoD

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