著者
衣笠 真理恵 古山 千佳子
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.232-238, 2021-04-15 (Released:2021-04-15)
参考文献数
15

心不全,脳梗塞後遺症などを呈したA氏に,『音楽を楽しむ』作業の可能化を目指して介入した.可能化の背景にあった基盤やOTが用いた技能を,クライエント中心の可能化のカナダモデル(以下,CMCE)で考察した.A氏にとって『音楽を楽しむ』ことは,時間を超えた人とのつながりを感じ,生活の習慣を作り,痛みを忘れさせ,アイデンティティを保ち,生きている実感を与えていた.可能化の背景には,特に【クライエントの参加】,【可能性の見通し】が影響していた.それらを強化し促進するため,《適応》,《調整》,《コーチ》などの技能を用いたことで可能化に至った.CMCEを意識して関わることで,より作業療法の専門性を活かした介入につながる.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (4 users, 5 posts, 7 favorites)

カナダモデルを用いた、とても良い #作業療法 の実践報告だと思いました。作業の可能化に向けたプロセスがわかりやすかったです。#CMOPE https://t.co/iWvkg2m5e4
ふと冷静に、活動履歴を積み上げて表示したところで、論文化して発表しないと科学的意義としてはゼロなんですよね

収集済み URL リスト