著者
岡村 祐
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.687-692, 2013-10-25 (Released:2013-10-25)
参考文献数
18

London View Management Framework: LVMFは、大ロンドン庁(GLA)により2007年に策定されたロンドン中心部の歴史的ランドマークや町並みに対する眺望景観保全計画である。英国内外からの規制強化の要請にしたがい既に2度の改訂が行われている。本研究では、その計画内容の変化や運用実績から、高い都市開発圧力の下で、LVMFがどのような景観像を求め、いかなる手法を用い、いかなる価値判断で景観コントロールを行っているか、その実態を明らかにした。特徴としては、第一に、高さへの柔軟な対応であり、基準高さが適用される「保護ヴィスタ」であっても、ランドマークへの視認性や鑑賞性の向上に貢献すると判断されれば、多少の高さ超過も許容されている。第二に、景観の質的評価を担保するものとして、精緻な景観アセスメント手法: QVAが確立されている。第三に、ランドマークの視覚的独立性の向上や既存要素との相対的関係など、開発と保全の調和を目指すための判断基準が適用されている。

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都市計画がどのように定義されて、何を定義にしているのか?っていうのを題材にした小論が首都大学東京のリポジトリにあるので紹介。 https://t.co/SWG5t2KsC8 全ての基点を「セントポール寺院」に置いてロンドン圏内の観測点からキチンとそれを視認できるのか否かを判断材料に置いているんすね https://t.co/aIRRJPqTpQ

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