著者
齊藤 広子 中城 康彦
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.820-826, 2016-10-25 (Released:2016-10-25)
参考文献数
13

定期借地権マンションの立地、建物概要や借地契約・費用負担の実態、管理上の課題とそれへの対応実態などを明らかにした。定期借地権マンションは都市のコンパクト化や土地入手困難地域での立地、公的主体所有の土地の有効利用、さらに住戸面積のゆとりのあるマンションの供給に一定寄与している。しかしながら、供給時の設定された法的関係、それに対する対価の設定、維持管理計画においては根拠が不明確なものがあり、現行法においての課題がある。さらに、契約関係が明確になっていない、契約内容が承継されていない、解消に向かってのプロセスプランニングがない、底地の買取の対応策がないという問題がある。また、借地契約関係への管理組合・管理会社の関与が現行法では困難と考えられているが、実態では多くの関与があり、関与が求められている。こうした実態を踏まえ、今後の課題として管理組合・管理会社の借地契約関係の関与の立法的対応、利用期限のある建物の計画修繕や解体準備のあり方、底地の買取制度等を検討し、供給時から体制を整備することが都市部の土地の有効利用につながると考えられる。

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@KawasakiKatasu3 固都税はかからないですね、修繕は長期修繕計画を確認、あとはマジで解体すんのか問題。こちらの論文読み込み中、メモ。 https://t.co/kpxiXR1EKa https://t.co/5PSVQEJu2o
友人から定借物件について質問を受け、担当したことがないので自社物件の契約書類を調べたり詳しい方に聴きながら対応したのですが、検索で見つけた中で一番参考になったのが、こちらの都市計画学会の論文。 「定期借地権マンションのストックの状態と管理上の課題と対応」 https://t.co/gPASEEjgM3 https://t.co/IfvSrDF3Pd

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