- 著者
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佐藤 健次
- 出版者
- 一般社団法人 日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
- 巻号頁・発行日
- pp.545, 2017 (Released:2018-04-19)
CERNのLEPは電子・陽電子の衝突型加速器で、1989年に運転が開始されたが、運転当初から、偏向電磁石の磁場の奇妙な変動に悩まされていた。1995年になって、この磁場変動は、電車がジュネーブ駅を発着するときに発生することが判明した。ただし、ジュネーブ駅には、フランス国鉄の直流電車TGVと、スイス国鉄の交流電車CFFとが発着するが、磁場変動は前者の電車で発生していた。両者の違いは、コモンモードノイズは、直流電車で大きく、交流電車では小さいことで説明される。