著者
加藤 裕人 宮城 俊彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_121-I_130, 2012 (Released:2013-12-25)
参考文献数
22

本研究では,過去に実施された累次の財政政策の効果を検証し,いかなる条件の下に公共投資の効果が有効に発現するのかを分析する.具体的には,経済政策の分析ツールとして発展している動学的確率的一般均衡(DSGE)モデルに民間資本,社会資本の二つの資本を導入し,時系列データを取り込んでモデルのパラメータ推定を行う.モデルには,Time-to-buildラグを伴う公共投資や,毎期の可処分所得を全て消費に回す非リカード的家計を導入する.インパルス応答分析の結果,推定期間であるバブル崩壊以降において,公共投資は一定の景気刺激効果を有していたことがわかった.また,粒子フィルタを用いてパラメータを時変推定し,社会資本の生産弾力性の低下や,近視眼的な家計行動の傾向を観察した.

言及状況

外部データベース (DOI)

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この論文によると、2001年から2006年の間に非リカード的家計の比率は3~4%程度しか上がっていないのか。 加藤裕人・宮城俊彦「DSGEモデルによる公共投資の効果分析とモデルの時変パラメータ推定」 https://t.co/fNfXI5PkBL

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