- 著者
-
加納 靖之
- 出版者
- デジタルアーカイブ学会
- 雑誌
- デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, no.2, pp.144-145, 2020 (Released:2020-04-25)
- 参考文献数
- 6
歴史時代に発生した地震について調べる歴史地震研究においては、地震や火山、関連する現象について書かれた史資料の収集、編纂、あるいは、それらに基づいた分析が行なわれてきた。分析の対象となる史資料は、その所蔵者によって、あるいは、何らかの事業(例えば自治体史編纂)に際して、何らかの形でアーカイブされたものであることが多い。アーカイブにおける史資料の残存状況や整理状況、利用可能性などは、過去に発生した地震の理解に対して大きな影響を与えることになる。一方、歴史地震研究の成果としての地震史料集やその編纂資料、論文や報告書等もまたアーカイブされ、以後の研究に活用されている。近年の情報技術の発展とその導入により、様々なアーカイブのデジタル化が進められ、相互の利用可能性の向上や、データの可視化に寄与している。