著者
中村 秀明 中澤 真弓 井上 隆康 田中 幸太郎 刈間 理介 鈴木 宏昌
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.659-664, 2019-10-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
20
被引用文献数
1

目的:二項目の処置拡大により救急救命士の静脈路確保(intravenous approach;IVA)の機会が増加し, このことが手技の成功率に及ぼす影響を明らかにする。方法:茨城西南地方広域市町村圏事務組合消防本部の2014年1月1日〜2016年12月31日までの処置拡大二項目の実施記録とウツタインデータから後ろ向きに調査した。結果:処置拡大前後の全IVA成功率は52.2から63.2%に上昇した(p<0.01)。心肺停止例(cardiopulmonary arrest;CPA)に限定しても52.2から63.8%と有意に上昇していた。また,対象別にみたIVA成功率はCPAで58.5%ともっとも低く,低血糖で78.5%と有意に高かった。考察:処置拡大により救急救命士がIVAを実施する機会が増加したことで,全IVAの成功率のみならず,CPAに対するIVA成功率も改善することが示唆された。

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処置拡大により救急救命士がIVAを実施する機会が増加したことで,全IVAの成功率のみならず,CPAに対するIVA成功率も改善することが示唆されたことを報告した論文https://t.co/XBemzd3oIi https://t.co/U2RXbz7p9j
処置拡大前後の全IVA成功率は52.2から63.2%に上昇した(p<0.01)。心肺停止例に限定しても52.2から63.8%と有意に上昇していた。また,対象別にみたIVA成功率はCPAで58.5%ともっとも低く,低血糖で78.5%と有意に高かった。https://t.co/tGicwPKkeh https://t.co/bTCiKYCycY
静脈路確保について、色々と話題みたい。 そういえばうちは年度末に実施数に対する成功の割合を出すのだけど、処置拡大以降は自分も総実施数に対する成功割合は高くなっている。 やっぱりやらなきゃ上手くならないのだろうか。 https://t.co/xDi5gCUc2s
処置拡大前後の全静脈路確保成功率は 52.2 から 63.2%に上昇した(p<0.01)。CPAに限定しても 52.2 から 63.8%と有意に上昇していた。また,対象別にみた IVA 成功率 は CPA で 58.5%ともっとも低く,低血糖で 78.5%と有意に高かった。https://t.co/Yy4pz94bI2 https://t.co/BtAq2TTFP2

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