著者
吉永 亜子 吉本 照子
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.4-13, 2005-11-10 (Released:2016-10-25)
参考文献数
34
被引用文献数
5

足浴が, どの程度不眠患者の睡眠を促す効果をもつのか, どんな要因が効果に影響するのかを総括するために, 医学中央雑誌, Medline, Cinahlの全年オンライン検索や, 最新看護索引 (1990~2000), 研究報告書, 本, それらの引用文献より, 網羅的に足浴実践報告を集め, 睡眠との関連を報告していた 17件を分析した. 対象者10名以上の報告ではいずれも, 不眠患者の半数以上が足浴による睡眠状況の改善を認め, 入眠しやすさや, 眠りの深さ, 目覚めのよさ等の効果がみられた. 足浴によって皮膚温上昇 ・ 深部体温低下が起こることと, 深部体温低下期に睡眠が起こりやすいことは生理学実験で実証されており, 深部体温の低下が入眠を促し, 深部体温の変動の増幅が持続的な睡眠状況改善をもたらしたと考えられた. しかし, 足浴前の皮膚温が高い場合や, 室温が高い場合, 体の芯まで温めすぎた場合には効果が出にくくなり, これらは深部体温の変動上, 睡眠を阻害する要因と考えられた.

言及状況

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@milkshop 以前驚いたのは海外では足湯に関する研究が無いらしい…。 睡眠を促す援助としての足浴についての文献検討 https://t.co/YqeiC8N3qq 中国や台湾には足裏マッサージ前に軽く足湯する習慣ある訳だし、ありそうな気もしますが。
@punpun_puniki 副交感神経が優位→睡眠に効果抜群みたいな 看護学生は困った時にとりあえず足浴するのよ https://t.co/IuR3EBHbhH

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