著者
生田目 美紀 北島 宗雄
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.81-81, 2005 (Released:2005-07-20)

聴覚障害者にとってアクセシブルなWebコンテンツは,聴覚情報にアクセスする代替手段だけでは実現できない.眼球運動および操作過程を詳細に比較観察し,聴覚障害者がどのようにウェブを介して提供される情報と対話するのかという研究を基に,聴覚障害者のウェブページの視覚情報の利用特性を解明した.ウェブ利用における聴覚障害者と健聴者の特性の違いは,1)聴覚障害者がテキスト情報を理解するレベルは健聴者より浅い.2)聴覚障害者のスキャンパスは,健聴者のものと比較して戦略性が見られない.というものであった.したがって,聴覚障害者にとってアクセシブルなコンテンツは,1)リンクラベルの表現が直観的に理解できること.2)コンテンツの構造が視覚的に理解しやすいことが重要であると考えられる.このように,ウェブページ上の視覚情報の利用特性を理解することによって,はじめて,音声情報の補償という観点を越えた聴覚障害者のためのデザインによるコンピュータ支援の道が拓けてくる.

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聴覚の障がいが視覚情報の利用特性に影響するとは、知らなかった。おもしろい。 https://t.co/CBIHbkIdFs

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