著者
梅澤 朝樹 寺沢 秀雄
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.79, 2011 (Released:2011-06-15)

我々は自然原理を利用して「手渡し」を行う.例えば,ドロップの缶を振って相手の手の平にドロップを落とす「手渡し」は,重力を利用している.また,お菓子を卓上に滑らせて相手の手元に放る「手渡し」は,物体の直線運動を利用している. 自然原理を利用することは,「手渡し」の行為を単純化する事である.ドロップの例では,ドロップを1粒ずつ指で摘んで取り出す行為を省いている.お菓子の例では,椅子から降りて相手の元へ歩く行為を省いている.単純化された「手渡し」は,単一の目的を少ない手数で達成できると同時に,複数の目的も容易に達成できると言える. 一方,携帯端末の赤外線送信や,”iPhone”の”Bump”の場合,行為が単純化されておらず,手間がかかってしまう.このような情報送信のUIに自然原理を適用する事で,手間を省き,操作を単純化できると考えた. 本研究では,自然原理を利用した情報送信UIをデザインするために,自然原理を利用した「手渡し」を情報送信UIに適用させ,プロトタイプ作成を通じて,自然原理を利用した情報送信UIをデザインする際に配慮すべき要素を抽出する事を目的としている.

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