著者
竹端 寛
出版者
福祉社会学会
雑誌
福祉社会学研究 (ISSN:13493337)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.49-65, 2018-05-31 (Released:2019-06-20)
参考文献数
29
被引用文献数
2

本稿では,社会福祉の仕組みを批判的に分析することによって,ソーシャルワーカーの理論や実践の発展に役立つ「ソーシャルワーカーの社会学」を提起する.ソーシャルワーカーは自らの権力性を用いて,対象者を支援も支配もできる裁量を持つ存在である.地域変革を実現したソーシャルワーカーは,個人の問題の背後にある構造変動やその力学を見抜くという「社会学的想像力」を活かして,自らの実践を変容させてきた批判的実践者でもある.福祉社会学や社会福祉学の研究者は,批判的実践やその実践者を支える実践的批判者であることが求められている。これらの整理を通じて,「ソーシャルワーカーの社会学」の可能性を提起した.

言及状況

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この「汽水域」論文としては、以前「「ソーシャルワーカーの社会学」 に向けて」という論考を書いた事がある。これも今振りかえると、社会学と社会福祉学、専門家と市井の人たちを「架橋する」試みだったのだろうな、と振りかえる。   https://t.co/lONimR7B4n
とある場で「福祉社会学」と「社会福祉学」の違いは何ですか、と問われた。そういえば、以前それを主題にした論考を書いた事があったよなぁ、と引っ張り出してきた。この「ソーシャルワーカーの社会学」は、そのうち本にしたいテーマではあるのだけれど。  https://t.co/uPPXPCElOe
『ソーシャルワーカーには「防衛的な実践者」「省察的な実践者」「再帰的な実践者」の三分類がある』 https://t.co/y7AuMpihbu
(2)2年前に福祉社会学会で話したことは、「ソーシャルワーカーの社会学に向けて」という形で論文にしている。https://t.co/6GwdxAU8EA この中で、社会福祉学に欠けているのは、制度や政策を批判的に捉え直す、reflexiveな視点である、と指摘した。
@nov_saturday →メモ書き投稿にレスありがとうございます。読んでいた論文はこちらです。「ソーシャルワーカーの社会学に向けて」竹端寛 https://t.co/L8kJQWUOP0
@o_o3124 →読んでいた論文はこちらです。「ソーシャルワーカーの社会学」に向けて竹端 寛 https://t.co/L8kJQWUOP0

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