著者
村上 隆
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.242-243, 2016-05-20 (Released:2016-12-27)
参考文献数
6

三角縁神獣鏡は,古代日本の最大の謎の一つである。邪馬台国の女王卑弥呼が,中国魏の皇帝から下賜された鏡100枚にあたるとする説もあるが,すでに500枚を超える出土がある。いつ,どこで,誰がどうやって作ったかもわからない謎の鏡なのである。三角縁神獣鏡に対するこれまでの研究は,裏面の文様の研究が主であり,鏡本来の機能を考察するには至っていなかった。古代鏡に対する材料科学的研究の一環として,三次元デジタイザで形状を計測し,さらに成分調整をした金属粉体を用いた3Dプリンタによって三角縁神獣鏡を精確に復原した。そして,その鏡面が太陽光によって「魔鏡現象」を起こすことを実証することができた。

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@Youken1316 @cicada3301_kig ユリウス暦247年3月24日に起こった日本における皆既日食の範囲を考えると、吉備、大和、淡路島あたりで起きた事実が関係しているのではないかと思います。 三角縁神獣鏡は太陽光を利用した魔境ですし皆既日食と卑弥呼の死は大きなインパクトがあったのではと思います。 https://t.co/l2eQtW0COV
「三角縁神獣鏡」にみる「魔鏡現象」(https://t.co/s9xbyysG1O)によれば、愛知県犬山市の東之宮古墳出土の三角縁神獣鏡が大変遺存状態が良く、レーザ 3D デジタイザで計測できたようです。

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