著者
浅利 裕伸 池田 敬 岩崎 亘典 岩下 明生 江成 はるか 江成 広斗 奥田 加奈 加藤 卓也 小池 伸介 小寺 祐二 小林 喬子 佐々木 浩 姜 兆文 杉浦 義文 關 義和 竹内 正彦 立木 靖之 田中 浩 辻 大和 中西 希 平田 滋樹 藤井 猛 村上 隆広 山﨑 文晶 山田 雄作 亘 悠哉
出版者
京都大学学術出版会
巻号頁・発行日
2015-03-25

希少種の保護や過増加した在来種・外来種の対策など、野生動物をめぐるさまざまな課題に応えるフィールド調査法。各動物の食性や個体数に関する既存研究をまとめ、地図の読み方やフィールド機材の使い方、糞や足跡をはじめとする動物の痕跡の識別法を具体的に示し、得られた情報から食性や個体数、生息地を評価する方法を体系的に解説する。
著者
宮地 洋介 伊江 将史 村上 隆啓 砂川 一哉 上田 真 福里 吉充
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.411-417, 2016 (Released:2016-08-31)
参考文献数
12

走行中の水上オートバイから転落した場合,船体の推進力であるジェット水流により直腸・膣に特徴的な損傷(以下,本外傷)を生じる.水上オートバイ関連外傷の中で稀な外傷ではあるが,損傷が複雑で治療に難渋し,時に致命的となる.症例1:25歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,会陰部から多量の出血を認め当院へ搬送された.肛門裂傷と腹膜翻転部上に及ぶ直腸損傷を認め,人工肛門造設術を行った.患者は術後12日目に退院したが人工肛門閉鎖には至っていない.症例2:27歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,直腸・膣を複数箇所で損傷し活動性の出血を認めた.直腸損傷に対しては人工肛門造設術にて対応しえたが,膣損傷は円蓋部にまで及んでおり止血が困難であった.一時は重篤な出血性ショックに至ったものの,経カテーテル的動脈塞栓術により止血・救命した.患者は術後35日目に転院となった.
著者
中村 美香子 野田 正順 村上 隆之 日俣 克一 細谷 誠生 山田 雄司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.229-237, 2004-05-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

(1) 臭素酸カリウムを添加した角型食パン及び山型食パンを調製し,それぞれパン中の臭素酸の残存量を,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて測定した.その結果,角型食パンからは添加濃度13及び15ppmにおいて臭素酸は検出されなかった.一方,山型食パンからは各添加濃度(9,13及び30ppm)においてその添加量に比例して0.5ppb以上の臭素酸が検出された.(2) 臭素酸の分解を促進する製パン工程を明らかにするため,山型食パンの製造工程中における臭素酸の残存量の変化を,ポストカラムHPLC法(検出限界3ppb)を用いて測定した.その結果,ホイロ後,すなわち焼成前までに,臭素酸の残存量を低減した条件下において臭素酸の残存量が検出限界以下になることが認められた.しかし,その条件下では臭素酸カリウムの製パン性に対する改良効果があまり認められなかった.(3) 山型食パン中の残存臭素酸の分布を改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて測定した結果,上部クラスト(型に接していないクラスト)に臭素酸が残存していることが明らかとなった.一方,焼成型に蓋をして焼成する角食の食パン類には臭素酸が残存せず,焼成蓋をせずに焼成する山型食パンに臭素酸が残存することが明らかとなった.(4) 山型食パン中の臭素酸残存量を低減するため,各種還元剤(L-アスコルビン酸,硫酸第一鉄,システイン及びグルタチオン)を臭素酸カリウムと同時に添加し,それぞれのパン中の臭素酸残存量をポストカラムHPLC法(検出限界3ppb)を用いて測定した.その結果,いずれの還元剤も臭素酸残存量の低下に効果を示し,特に,L-アスコルビン酸(対粉30ppm以上),硫酸第一鉄(対粉15ppm以上)を同時に添加した場合に効果が高かった.しかし,これらの添加は,臭素酸カリウムの製パン性改良効果にあまり寄与しなかった.(5) 臭素酸カリウムを添加した山型食パン中の臭素酸残存量を低減するため,焼成条件及び焼成型の蓋について検討し,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて残存臭素酸量を測定した.その結果,山型食パンの焼成温度を角型食パンと同じ210°Cにして,16分から33分間焼成したところ,焼成時間が長くなるに従って臭素酸の残存量が低下する傾向が認められた.また,山型食パンを焼成する際に,焼成型に蓋をすることによって,臭素酸の残存量が検出限界以下になることが認められた.(6) 実際の製造所(6箇所)において臭素酸カリウムを対粉12ppm(粉末添加む)とL-アスコルビン酸を対粉5ppm添加した角型食パンを試験的に調製し,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて残存臭素酸量を測定したところ,パン中の臭素酸の残存量は検出限界以下であった.
著者
宮地 洋介 伊江 将史 村上 隆啓 砂川 一哉 上田 真 福里 吉充
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.411-417, 2016

走行中の水上オートバイから転落した場合,船体の推進力であるジェット水流により直腸・膣に特徴的な損傷(以下,本外傷)を生じる.水上オートバイ関連外傷の中で稀な外傷ではあるが,損傷が複雑で治療に難渋し,時に致命的となる.症例1:25歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,会陰部から多量の出血を認め当院へ搬送された.肛門裂傷と腹膜翻転部上に及ぶ直腸損傷を認め,人工肛門造設術を行った.患者は術後12日目に退院したが人工肛門閉鎖には至っていない.症例2:27歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,直腸・膣を複数箇所で損傷し活動性の出血を認めた.直腸損傷に対しては人工肛門造設術にて対応しえたが,膣損傷は円蓋部にまで及んでおり止血が困難であった.一時は重篤な出血性ショックに至ったものの,経カテーテル的動脈塞栓術により止血・救命した.患者は術後35日目に転院となった.
著者
津田 良夫 助廣 那由 梅澤 昌弘 稲垣 俊一 村上 隆行 木田 中 土屋 英俊 丸山 浩 沢辺 京子
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.209-214, 2013-12-25 (Released:2014-06-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

Experiments exposing Aedes aegypti to winter conditions were conducted at Narita International Airport, Japan during December 2012 to March 2013 to evaluate the possible overwintering of the species. Four and 2 study sites were selected inside and outside the terminal buildings, respectively, and air temperature and relative humidity were recorded hourly at each site. Eggs were placed for 91 or 63 days at each study site, respectively, and the hatching rate and adult emergence rate were examined in March 2013. Under outdoor conditions (daily average of 5.2°C and 57.3%R.H.), 6% of the exposed eggs hatched but no adults emerged. Eggs exposed to indoor conditions (daily average of 14.3–19.4°C and 34.3–36.8%R.H.) showed 2 to 8% adult emergence. Exposure experiments using larvae were conducted for 1 week every month, and their development and survival rate were observed. Under outdoor conditions in January and February 2013, all the exposed larvae died within a week. Larvae placed inside the terminal building developed well and the threshold temperature for larval development was estimated as 10.6°C and 11.6°C for hatched larvae and 4-day-old larvae, respectively.
著者
村上 隆
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.242-243, 2016-05-20 (Released:2016-12-27)
参考文献数
6

三角縁神獣鏡は,古代日本の最大の謎の一つである。邪馬台国の女王卑弥呼が,中国魏の皇帝から下賜された鏡100枚にあたるとする説もあるが,すでに500枚を超える出土がある。いつ,どこで,誰がどうやって作ったかもわからない謎の鏡なのである。三角縁神獣鏡に対するこれまでの研究は,裏面の文様の研究が主であり,鏡本来の機能を考察するには至っていなかった。古代鏡に対する材料科学的研究の一環として,三次元デジタイザで形状を計測し,さらに成分調整をした金属粉体を用いた3Dプリンタによって三角縁神獣鏡を精確に復原した。そして,その鏡面が太陽光によって「魔鏡現象」を起こすことを実証することができた。
著者
村上 隆
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.43-62, 2022 (Released:2022-11-10)
参考文献数
29

Social survey questionnaires tend to be large numbers of items with diverse content. Hence, irrespective of the quantification procedure used, the quantitative dimensions obtained may be quite large. In the usual applications of multiple correspondence analysis (MCA), however, three-dimensional solutions are the most complex interpretations typically employed. Orthonormal principal component analysis (OPCA) for categorical variables (Murakami, 2020) was devised to interpret large-dimensional quantities of information in categorical variables. In this study OPCA is applied to survey data obtained from spectators at a Japanese professional baseball stadium. Six interpretable components are derived, and mean differences of component scores among four demographic groups are found. From the simple structure attained by rotation of the matrix of weights, it became possible to draw scatter plots between specified components. A few plots between uncorrelated but nonlinearly related components suggested that so-called horseshoe phenomena are not necessarily mathematical artifacts but may reflect empirical properties.
著者
村上 隆
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.56-78, 1989
著者
渡辺 義昭 渡辺 恵 村上 隆広
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.79-84, 2019 (Released:2019-08-23)
参考文献数
20

市街地内の林で,フクロウ(Strix uralensis)によるタイリクモモンガ(Pteromys volans)捕食の状況と個体群に与える影響を調査した.2008年から2017年の毎冬期に調査地内で163個のペリットを採集した.解析した150個のペリットのうち,2調査期ではそれぞれ21個体,23個体のタイリクモモンガが出現した.調査期間中のフクロウの観察率は最大26.9%,最小0%で,年による変動がみられ,タイリクモモンガの巣穴利用樹木数にも最大25本,最小6本と年変動がみられた.フクロウ観察率の高い年の翌年にタイリクモモンガの巣穴利用樹木数が減少した年があった.また,フクロウによるタイリクモモンガ捕食圧が低下したと考えられる翌年にタイリクモモンガの巣穴利用樹木数が増加したケースもみられた.これらの結果は,フクロウの捕食がタイリクモモンガ個体群に影響している可能性を示唆する.
著者
藤原 孝洋 北川 貴博 橋本 敦弘 村上 隆
出版者
函館工業高等専門学校
雑誌
函館工業高等専門学校紀要 (ISSN:02865491)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.27-34, 2016

Several types of systems for disaster communications and networks have been studied to comprehend damage situations immediately in a heavy disaster. We have, however, been confronted with difficult issues to deploy the system actually in society, and it has not been raveled yet. To promote deployment of such a disaster resilience system, we have carried out an experimental study in the project-based learning program (PBL) of National Institute of Technology, Hakodate College (HNCT). Examining wireless mesh-networks called NerveNet, which was developed by the National Institute of Information and Communications Technology (NICT), we set up the wireless networks experimentally in HNCT. Reviewing the requirements of local governments on disaster damage assessment, we propose an impetus model to deploy the disaster system in society by exploiting a regular educational program, PBL. This paper shows a testbed of wireless mesh-networks, which is configured with NerveNet and implementing required functions in web application forms.
著者
大和田 孝二 村上 隆之 寺原 重昌 熊元 一徳 岩隈 和久
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.7-10, 1999-01-20
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

1987~1997年に宮崎県内の食肉検査所で採取された豚の奇形心324例を解剖学的に観察した, 大動脈狭窄が224例 (69.1%) で最も多く, 次いで心内膜床欠損37例 (11.4%), 心室中隔欠損32例 (9.9%) であった. 大動脈狭窄と心内膜床欠損が多いことはこれまでの報告とほぼ一致し, 豚の心奇形の特徴と考えられた.
著者
村上 隆
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.78-80, 2013 (Released:2013-09-28)
参考文献数
4
著者
米口 遼一 村上 隆啓
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.138, no.4, pp.352-359, 2018-04-01 (Released:2018-04-01)
参考文献数
9

In recent years, a number of algorithms for controlling parameters of an acoustic signal have been realized according as hardware technologies have been developed. A phase vocoder is one of the widely known methods for time scale modification (TSM) and pitch scale modification (PSM). The phase vocoder converts the length and the pitch of the acoustic signal by increasing or decreasing an instantaneous angular frequency. However, due to the phase unwrapping problem that occurs when the instantaneous angular frequency is estimated, the phase vocoder distorts the waveform of the modified signal. In order to alleviate this problem, we present a new algorithm for the phase vocoder. Our method does not encounter the phase unwrapping problem since we directly use the difference of phases between adjacent analysis frames to avoid estimating the instantaneous angular frequency. Moreover, our approach is effective even when the characteristics of the acoustic signal, e.g., a frequency and amplitude, change rapidly.