14 0 0 0 OA 無機物質の色

著者
田中 勝久
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.194-197, 2017-04-20 (Released:2017-10-01)
参考文献数
3

無機物質に見られる様々な色は,可視域の特定の波長の光と無機物質との相互作用の結果として現れるものであり,光の吸収と発光が本質的に無機物質の色の違いにかかわる。また,散乱や反射といった現象は色の見え方に影響を及ぼす。光の干渉が独特の色調をもたらす場合もある。無機物質における光吸収や発光の起源として重要なものは,遷移金属イオンのd軌道が関与する電子遷移,結晶におけるバンド間遷移などである。また,金属光沢は光の反射に基づく現象であり,金属中の自由電子がその起源となる。本稿では具体的な例を挙げながら,無機物質における光の振舞いと色との関係を解説する。

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@Evenw__dayy https://t.co/1b6iyfsQWu
@Mainobenkyouaka 酸化物の組成によって、クロムと酸素原子の間の距離が違うからではないでしょうか。金属イオンが色を持つのは、d軌道の遷移が原因であることが多いですが、原子軌道の間のエネルギー差(色を決める)が、Cr-C結合の長さによってことなるため色が違うのではないでしょうか、 https://t.co/CKf9Nghj1H
@curious333333 https://t.co/YJGJZMOrnL 一応これ見てた時期もあるんですが、 頭が足りない⁽⁽◝( •௰• )◜⁾⁾ファイッ 確か不安定な物質の方が励起状態になりやすいから低エネルギーの波長を吸収&放射するんで、可視領域になる。 ってことは塩化ナトリウムは超安定ってことですかね?
無機物質の色は電子軌道の応用編だから、これを理解しなきゃならない https://t.co/m5HovNcaGE https://t.co/SVw4PWR49Z
無機物質の色 https://t.co/Npko1OeXZh
https://t.co/jX7TS1He4Y 無機化学をやる前にこういうことを教えろ
無機物質の色 https://t.co/OOZ3QDebWr 図1 光吸収と着色の原理のあたりとか。 前の放送のオーロラとかで、似た図が出てきたのを覚えてたら、それね!
@pharm_lady_tan この文献はどうでしょうか? https://t.co/3a2aYgib7o ちょっと専門的な内容に踏み込んでますので解説が必要かもしれませんが………。
@gensogaku いずれも電子が励起されたり基底状態に戻る(=電子の軌道遷移)時のエネルギーが光の波長を決定する点では共通のようです。 同じ金属であれば軌道のエネルギーが同等なので似た色になるが、他の分子との兼ね合いで軌道が変わることもある、ということと理解します https://t.co/JUxnCRkRdb

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