著者
宮川 佳也 山内 眞義 松浦 知和 高木 一郎 大畑 充 戸田 剛太郎
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.570-574, 2002-12-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
9

症例は26歳の性転換願望男性. 吐下血を主訴に来院し, 食道静脈瘤および出血性胃炎を指摘され入院となった. 腹部CT, 超音波検査にて肝硬変および著明な脾腫を認めた. 患者は性転換願望があり中容量ピルを内服し, エストロゲン製剤の注射を頻回に受けていた. また, 常習飲酒家であるが飲酒歴は9年間と短く, また, 積算飲酒量は純エタノール換算で480kgとアルコール性肝硬変としては少量であった. しかし, ウイルス性や自己免疫性の肝硬変は否定的であり, 肝組織像はアルコール性肝硬変の所見であった. 本症例は女性ホルモン製剤を常用しながら飲酒を継続していたことにより急速にアルコール性肝硬変へ進展した極めてまれな症例であり, アルコール性肝障害の発症における性差を考察するうえで示唆に富む症例であると考えられた.

言及状況

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女性ホルモン製剤を乱用した性転換願望の若年男性に認めた アルコール性肝硬変 の1例 索引用語: 性転換願望男性 女性ホルモン製剤 常習飲酒家 アルコール性肝硬変 性差 論文

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3⃣免疫チェックポイント阻害薬投与に起因する肝障害の臨床的特徴と難治例への対策 https://t.co/ytLIHis866 4⃣女性ホルモン製剤を乱用した性転換願望の若年男性に認めたアルコール性肝硬変の1例 https://t.co/pf3FvPBwis
女性ホルモン製剤乱用してるお前ら お酒飲む前にこの論文に目を通せ https://t.co/My0JQLjZhB
女ホルと酒の相性の悪さと今後 https://t.co/2y9CTbmor7
ぐぐったら出てきた https://t.co/k4p63F4A8X
https://t.co/iHcEq6yiWq 20年くらい前の文献だけど、中容量ピルの内服とエストロゲン製剤の注射で女性化した若年男性の肝臓は酒に弱くてアルコール性肝硬変になったらしい。26歳で飲酒歴9年…
新成人の、特に女性に紹介したい面白い論文。 病気にジェンダーの別はなくとも、セックス(というかホルモン)による差はあるということらしい。 お酒は控えめにってことです。 #成人の日おめでとう #肝硬変 https://t.co/UtPKWGIChU
こういうの見るといかに肝臓負荷が高いかわかるしお酒控えなきゃってなるね… 元々お酒強すぎて酔えないからたまにしか飲まないんだけどさらに控えなきゃ 肝臓の為にも早く注射に変えたいけど、まずはやってくれる所探さないと https://t.co/7UPCd5794y

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