- 著者
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伊藤 恵子
- 出版者
- 日本国際経済学会
- 雑誌
- 国際経済 (ISSN:03873943)
- 巻号頁・発行日
- vol.71, pp.1-25, 2020 (Released:2020-11-17)
- 参考文献数
- 28
- 被引用文献数
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本稿は,グローバル・バリューチェーン(GVC)の進展の中,途上国がより高度な工程を担うようになってきたのかどうかを論じる。多くの途上国がGVCへの参加度を高め,特にアジア諸国ではGVC内でより高付加価値の工程を担うケースが増えてきた。しかし,事務・管理機能や物流・マーケティング機能へのシフトは見られても,研究開発機能への特化が進んだケースは中国,韓国,台湾など東アジアの一部の国に限られている。