著者
本山 美彦
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.61, pp.60-79, 2010 (Released:2012-03-26)
参考文献数
8

The American president, Barack Obama, seems to believe that the Pacific Ocean will be the growth center of this new century. In the opening adress of the “Strategic and Economic Dialogue” designed to reinforce cooperation between the two countries (U.S. & China) , Obama declared, “the relationship between the United States and China will shape the 21st century”. At first glance, the prediction is not particularly audacious. The rise to power of the most populous country is inevitable. China will soon be the second largest world economy. The United States may remain one of the global superpower for many years to come, but this country has been hit strongly by the economic crisis.  Some in the United States want to believe in the necessity of G2 that would drive the world, harmoniously, rather than agonizing G8. Chinese media are calling for an era of Pax Americhina or Chinamerica that would dominate the geopolitics of the 21st century. The year of 2009 marks the thirtieth anniversary of a normalization of relations of the two countries that resulted in global relief despite a few remnants in the cold war era.  Still, suspicion is alive. Capitalism’s current failure should be explained by a crisis of over-consumption for which the Sino-American couple is in large part responsible. After the end of the illusion of the American “hyperpower”of the Bush years, the time has come for multilateralism and for G20 including the ensemble of major world actors.
著者
田淵 太一 久松 太郎
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.1-31, 2018 (Released:2018-10-31)
参考文献数
60

リカード本人の貿易理論は,4つの数字,貿易利益,交易条件等,ほとんどのトピックの解釈において,テキストブックで教わるリカード・モデルとは異なるものだったことが明らかにされてきた。現代的解釈の大枠は,トレンズやJ.S.ミルらによりつくりかえられたリカード理論をもとに,ハーバラーらによって仕上げられたものにすぎない。もはやリカード・モデルにリカードの名前を冠する合理的な理由はほとんど存在しえないのである。
著者
戸堂 康之
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
pp.kk2022.f04, (Released:2022-03-09)
参考文献数
42

本稿は,Covid-19の感染拡大に伴うロックダウンなどの経済的影響がグローバル・サプライチェーンを介して波及する効果に関して,感染拡大期に行われた研究をサーベイした。特に,(1)感染拡大初期にその波及効果が非常に大きなものになると予測した研究,(2)Covid-19が国際貿易に及ぼした影響の実証的な研究,(3)Covid-19の感染拡大にも頑健で強靭なサプライチェーンの要因に関する研究に焦点を当てている。
著者
加藤 寛
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.1954, no.5, pp.169-175, 1954-08-10 (Released:2012-02-09)
被引用文献数
1
著者
黒沢 義孝
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.51, pp.58-59, 2000-06-20 (Released:2010-07-07)
被引用文献数
1 1
著者
後藤 純一
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.35-60, 2015-07-30 (Released:2016-02-03)
参考文献数
10

本稿の目的は, 一般均衡論的フレームワークを用いて, 日本における外国人労働者の特徴を明らかにし, その経済的インパクトを考察することである。「定住移民」と「出稼ぎ的外国人労働者」を峻別した分析により, 以下の3点が明らかになった。①日本における外国人労働者の大多数は, 軸足が本国にある出稼ぎ労働者である, ②出稼ぎ労働者の受入れは, きわめて大規模(ハリケーン)でない限り受入国の厚生を減少させる, ③定住移民の受入れは出稼ぎ労働者よりも受入国にとって好ましい。
著者
大橋 英夫
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
pp.kk2022.f10, (Released:2022-07-15)
参考文献数
27

中国経済は2000年代末までに高度成長の終焉を迎え,その後は投資・外需主導型成長から消費・内需主導型成長への「成長方式」の転換が進められている。2010年代末からの米中対立を背景として,すでに変容過程にあった中国経済は,内需主導・イノベーション牽引型成長への転換に加えて,アジア・ユーラシア方面への地域展開,グローバル・ガバナンスへの関与を強めており,その対外経済戦略を調整しつつある。
著者
塩沢 由典
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.41-62, 2018 (Released:2018-10-31)
参考文献数
58

リカード貿易理論は, 多くの誤解にまとわれているが, 新しい解釈と新しい国際価値論とにより, その理解は一新している。新しい国際価値論は, 多数国多数財で投入財が自由に貿易されるという状況設定のもとに構築されている。それは, 原材料・部品等の国際的ネットワークを通して国際価値連鎖(GVCs)がいかに形成されるかを示す分析枠組みであり, 現代のグローバル化された世界経済の基礎的分析理論を提示している。
著者
田淵 太一 久松 太郎
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
pp.kk2018.01.t, (Released:2018-06-09)
参考文献数
60

リカード本人の貿易理論は,4つの数字,貿易利益,交易条件等,ほとんどのトピックの解釈において,テキストブックで教わるリカード・モデルとは異なるものだったことが明らかにされてきた。現代的解釈の大枠は,トレンズやJ.S.ミルらによりつくりかえられたリカード理論をもとに,ハーバラーらによって仕上げられたものにすぎない。もはやリカード・モデルにリカードの名前を冠する合理的な理由はほとんど存在しえないのである。
著者
鈴木 佳子
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.123-152, 2016

本稿は2015年を中心に観察されたドル/円スワップ・スプレッドの理論値からの乖離(ベーシス, またはジャパン・プレミアム)の要因として, ドル調達の構造的な不均衡と市場リスクに着目し分析を行った。アベノミクス下で量的・質的金融緩和が推し進められた同期には, 円からドルへの交換ニーズが平均的なスワップ取引の出来高や海外勢のドル供給余力に対して過大となり, 需給バランスがドル不足に偏り, 結果としてベーシスが拡大した可能性がある。またドル/円相場の円安方向へのボラティリティ上昇は円資金の担保価値を低下させベーシスの拡大を招きやすい。
著者
鈴木 佳子
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
2016

本稿は2015年を中心に観察されたドル/円スワップ・スプレッドの理論値からの乖離(ベーシス, またはジャパン・プレミアム)の要因として, ドル調達の構造的な不均衡と市場リスクに着目し分析を行った。アベノミクス下で量的・質的金融緩和が推し進められた同期には, 円からドルへの交換ニーズが平均的なスワップ取引の出来高や海外勢のドル供給余力に対して過大となり, 需給バランスがドル不足に偏り, 結果としてベーシスが拡大した可能性がある。またドル/円相場の円安方向へのボラティリティ上昇は円資金の担保価値を低下させベーシスの拡大を招きやすい。
著者
後藤 純一
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
pp.kk2015.03.g, (Released:2015-08-19)
参考文献数
10

本稿の目的は, 一般均衡論的フレームワークを用いて, 日本における外国人労働者の特徴を明らかにし, その経済的インパクトを考察することである。「定住移民」と「出稼ぎ的外国人労働者」を峻別した分析により, 以下の3点が明らかになった。①日本における外国人労働者の大多数は, 軸足が本国にある出稼ぎ労働者である, ②出稼ぎ労働者の受入れは, きわめて大規模(ハリケーン)でない限り受入国の厚生を減少させる, ③定住移民の受入れは出稼ぎ労働者よりも受入国にとって好ましい。
著者
滝川 勉
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.1956, no.8, pp.159-162, 1956-09-25 (Released:2012-02-09)
被引用文献数
1