著者
宇都宮 浄人
出版者
日本交通学会
雑誌
交通学研究 (ISSN:03873137)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.133-140, 2019 (Released:2020-04-27)
参考文献数
17

日本では採算の合わない地域鉄道の運営に関して公的関与が議論されているが、財政事情等から模索が続いている。一方、地域鉄道の再生を進めるオーストリアをみると、法律上で、連邦と州の役割、インフラと運行サービスの両面に対する財政支援が明確に制度化されていることがわかる。また、オーストリア中部3州の予算書からは、近年道路建設・維持から公共交通関連に予算配分をシフトさせていることも確認できる。オーストリアの連邦と州の関係は、日本の国と県の関係と似通ったところもあり、日本の地域鉄道の再生と今後の運営に、オーストリアの制度や財政支援の方法は参考になるものと思われる。

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@yyqibPjWTR87556 宇都宮先生 オーストリアの地方鉄道の運営方法についてもわかりやすくお話しいただきました。 ネットでも論文出ております。 ご参考までに https://t.co/kfB06Sb80N
宇都宮先生の論文「オーストリアにおける地域鉄道の財政支援構造」(交通学研究第62号)によれば、オーストリアでは国の一般予算から地域鉄道に年間36億ユーロ(5800億円)の補助金を出している。地方は更に別予算。 だからこそ日本より遥かに低い輸送密度でもやっていける。 https://t.co/1DkL3BXZ5a https://t.co/JWCsMlVzMI https://t.co/90YMfOnr0k

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