著者
横川 直人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.10, pp.2960-2965, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
31
被引用文献数
1 2

ヒドロキシクロロキンは,半世紀以上前に初めて承認されて以降,日本を除く全世界70カ国以上で皮膚エリテマトーデス,全身性エリテマトーデス,関節リウマチの治療薬として承認され,世界的な標準的治療薬として,教科書や欧米のガイドラインには必ず記載されている.日本では過去に抗マラリア薬は存在したが,適切な使用方法が周知されなかったことによるクロロキン網膜症の懸念より昭和49年より一剤もなくなり,ヒドロキシクロロキンは開発されることはなかった.日本にSLEの標準的治療薬がないことに危惧した著者らは,2009年に日本ヒドロキシクロロキン研究会を結成し,未承認薬の開発要望書を提出した.その結果,2010年11月の未承認薬・適応外薬検討会議において,本剤の医療上の必要性が正式に認められ,製薬企業に対して開発要請が出された.2012年より,産官学の協力により全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスの患者を対象に製薬企業による本薬の開発治験が行われる.稀だが重篤な副作用である網膜症を生じさせないためにも,本治験後の国内承認を待ち,本剤の個人輸入は控えることが肝要である.

言及状況

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@hukuumi1 使用量間違えると網膜症や失明をしますよ! 危ないです。無謀です 他の安全な治療法をすべきです 「何らかの視力障害が発生した場合は直ちに本剤 を中止し,原因の精査および慎重な経過観察が 必要である.網膜の変化および視力障害は投薬 中止後も進行する可能性がある.」 https://t.co/6ISUzHOlpS
@mori_arch_econo @casumitalia ヒドロキシクロロキン・クロロキンには網膜症という失明に繋がる有名な副作用があります。故にWHOが推奨しない明確な理由はあります。政治的思惑からテドロス事務局長の発言がブレますが、正しい情報とそうでない情報と適切に見分ける事が重要です。 https://t.co/IKAKvSaSx4 https://t.co/EyhqPA4poq
@epochtimes_jp 感染症予防、血栓症予防、サイトカインストームに対し免疫抑制、低用量は副作用問題なしで使用実績豊富。 ワクチン、新薬には邪魔か? https://t.co/BRWmw923YY https://t.co/eOt9oMvpmz
J-STAGE Articles - 10.ヒドロキシクロロキン https://t.co/D1DfmZ5nOs
@afpbbcom ヒドロキシクロロキン(プラケニル:免疫抑制薬・抗リウマチ薬)が有効というのは、免疫抑制と肺動脈の微小血栓症予防というところからなんですかね。高用量は危険との試験結果は最近出ましたが。 日本内科学会雑誌第100巻第10号>抗リウマチ薬 https://t.co/BRWmw923YY https://t.co/txMDSoDGkf
@Jackilion これなどは関係ありますか。 ヒドロキシクロロキンを使用し症状が改善したCOVID-19の2例 https://t.co/up3onnDij5 血栓予防効果 https://t.co/BRWmw923YY https://t.co/s4RTMfBmsP https://t.co/ZpIoAFjnEi
@toshi2_toshit @dont_eats_Me @katsuyatakasu それで血栓症予防効果のあるヒドロキシクロロキンが欧米で効果を上げているという報道があるのでしょうか。トランプも強く推しているようで。 日本内科学会雑誌第100巻第10号>抗リウマチ薬 ヒドロキシクロロキン https://t.co/BRWmw923YY https://t.co/wbyAgkOR4J
ヒドロキシクロロキン 論文 https://t.co/vW4wQ05Nx3

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