- 著者
-
吉田 正樹
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.102, no.11, pp.2801-2807, 2013-11-10 (Released:2014-11-10)
- 参考文献数
- 22
ノロウイルスによる胃腸炎は,通常12~48時間の潜伏期の後に,下痢,嘔吐などの症状で急激に発症する.多くは1~3日で後遺症もなく軽快する.迅速検査キットであるイムノクロマト法(IC法)は,臨床診断の補助的な検査として利用され,感染拡大防止に使用される.ノロウイルスは感染力が非常に強いウイルスであり,糞便や吐物より感染するために,接触感染予防策や飛沫感染予防策による対応が必要である.汚染された環境からの感染も報告されており,加熱処理や次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が勧められている.