著者
岡本 光佑 金藤 公人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.7, pp.1365-1372, 2018-07-10 (Released:2019-07-10)
参考文献数
6

45歳,男性.3年前よりエソメプラゾール20 mgを内服中であった.後頸部痛と両手の攣り(つり)を主訴に救急搬送され,著明な電解質異常(K 1.7 mEq/l,Ca 9.1 mg/dl,Mg 1.0 mg/dl)を認めた.各電解質の補正と共に低Mg血症の原因をプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)と疑い,中止した.長期PPI内服で低Mg血症を,二次的に低K血症,低Ca血症も来たし得る.

言及状況

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プロトンポンプ阻害薬を長期服用すると、低Mg血症を引き起こすことがあるんだね
2年前、PPI(プロトンポンプ・インヒビター/プロトンポンプ阻害薬)を数ヶ月飲用してました…どうりでカリウム値が下がるわけだ… https://t.co/3TZww5jdnn
PPIの長期投与で低マグネシウム血症になるとは知らなかった https://t.co/YjtwdD4K29
以外と知られていないPPI induceの低Mg、低K、低Ca血症。どうしてもPPI長期投与が必要となる我々は意識しておくべきpit fallである。 実際痙攣おきたり致死的不整脈がありうる。Mg、Ca、K、チェックしよう。 因みに、PCABでも起こるがH2Bでは起こらない。 https://t.co/SECAt2dEF1
腸管でのMgの再吸収が阻害されている。 PPIによるphの上昇でトラスポーターが働きにくくなる。 https://t.co/MGoMvUwldX https://t.co/9no7zXgNl3 https://t.co/ZovYKLUJMd
PPIはマグネシウムも 私も胃痛で5年間処方され、その後の不調、のきっかけになったと思う https://t.co/4SeQStRgSA https://t.co/ZgndSswjoq
PPIと低Mg血症。 内科学会今月の症例、こういう視点の報告が個人的には結構ツボ。 長期のプロトンポンプ阻害薬内服により著明な低Mg,K,Ca血症を来たした1例 https://t.co/ZgOLKClqr6

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