著者
金城 和俊 渡嘉敷 義浩
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業研究 (ISSN:18828434)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.47-52, 2015 (Released:2016-03-29)
参考文献数
25

本研究ではジャーガルと国頭マージにおける硫安の施肥による塩基の可溶化のメカニズムを考察した.硫安の施肥量の増加に伴い,両土壌では共に土壌pHが低下し,硝酸の生成量は両土壌間で異なった.ジャーガルでは施肥した硫安由来のアンモニア態窒素の多くは硝酸態窒素に変化し,国頭マージでは硝酸態窒素の生成量は少なかった.土壌間における硝酸態窒素の生成量の違いはジャーガルと国頭マージの塩基の可溶化のメカニズムが異なることに起因した.土壌塩基の可溶化のメカニズムをまとめると,ジャーガルでは硝化作用に伴い,放出される水素イオン,国頭マージでは硝化されずに残存したアンモニウムイオンと一部硝化作用で放出される水素イオンが塩基の可溶化に関与していることが示唆された.

言及状況

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硫安施肥に伴うジャーガル(陸成未熟土)と国頭マージ(赤黄色土)の塩基の形態変化 : https://t.co/KOCjGNrsk6

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