著者
新矢 麻紀子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.175, pp.19-33, 2020-04-25 (Released:2022-04-26)
参考文献数
22

国際結婚移住女性3人を取り巻く環境を観察しその語りを分析することによって,職業選択や地位達成にかかわるワークキャリアと,学歴,家族,交友関係等にかかわるライフキャリアを描出した。そのプロセスで,3人の日本語習得や日本語能力が何とどう関わり,どのような意味を有し,いかに人生を支えているのかを見た。 資源化とアイデンティティ・ワークという概念を用いて分析した結果,3人が,エスニシティ,ホワイトネス,日本語をそれぞれ資源化し,自身の存在を確認するアイデンティティ・ワークを行いつつ,ワークキャリアやライフキャリアを形成していることがわかった。 彼女ら「生活者としての外国人」が質の高い生活と社会参加を実現するには,コミュニティが彼女らの多様な日本語に寄り添い日本語リテラシーの欠如を補う「リテラシーの補償」と国や自治体などの「公」が日本語学習を保障する「リテラシーの保障」の両者が必要であることを提案した。

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【全文公開】 新矢麻紀子(2020)国際結婚移住女性の日本語とキャリア―リテラシーの補償と保障に向けて― 『日本語教育』175号 https://t.co/tRi8BSrBRD #日本語教育 #日本語教育論文
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