著者
熊谷 武久 川村 博幸 渡辺 紀之 岡田 早苗
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.484-490, 2002-07-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
16
被引用文献数
3 3

焦げ肉摂取による尿及び便中変異原に対する植物性乳酸菌の抑制効果について検討した.(1) 発酵乳は植物性乳酸菌L. casei subsp. casei 327を109cfu/gを含むものを用い,変異原物質として牛挽肉を炒めたものを用いた.(2) 焦げ肉,尿及び便中の変異原物質はブルーレーヨン法で抽出し,変異原性試験を行った.(3) 被験者4人と少数で焦げ肉摂取により尿及び便中の変異原性の上昇を確認し,尿では6時間で,便では約3日間で排泄された.(4) 被験者8人で焦げ肉摂取時,発酵乳と焦げ肉摂取時,牛乳と焦げ肉摂取時の尿及び便中の変異原性を測定し,発酵乳を摂取することで変異原性が有意に低下することを確認した.対照食である牛乳摂取では明確な変異原性の低下は見られなかった.(5) 発酵乳を摂取することで腸内乳酸桿菌数の有意な増加が見られ,内2人の腸内乳酸桿菌が検出されない被験者で増加したため,当該乳酸菌が腸内到達性を有することが示唆された.

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以前、ガンと乳酸菌の勉強をしていた時にタンパク質の焦げは発がん性があるが、乳酸菌を摂取すると吸着して体外に排出するという研究結果を見たことがある。 https://t.co/PRn1IRDht4 覚えておきたい意外な発がん性食品22種・リスク低減の食品7種 | NewSphere https://t.co/FoNvBrev8o

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