著者
数土 直紀
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.163-179, 1998-06-15 (Released:2016-08-26)
参考文献数
25

江原ら(1984)及び山崎&江原(1993)は、会話分析において次のような事実を見いだした。1)男性同士の会話では沈黙が多い。2)女性同士の会話では沈黙が少ない。3)にもかかわらず、男性と女性の間の会話では、男性が女性の話に割り込みやすく、女性が聞き役になる。江原らは、この奇妙な現象の中に性による権力を見いだした、しかし、江原らは、そのような権力を産出するメカニズムを特定できなかった。本稿は、進化ゲーム理論を用いて、このメカニズムを分析する。その結果、性による権力は自我を防衛しようとする感情に起因することが明らかにされる。また、本稿は、男性と女性の間の対等な関係が、否定的な他者に対する寛容によって可能になることを示す。

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J-STAGE Articles - 権力構造の発生モデル https://t.co/2opjMDCBex
この論文にまとめられていたので、貼っておくね。 元論文は初対面の学生同士の会話を分析したもの。 1)男性同士の会話では沈黙が多い 2)女性同士の会話では沈黙が少ない 3)にもかかわらず、男性と女性の間の会話では、男性が女性の会話に割り込み、女性が聞き役になる https://t.co/4i5UKpKyIN https://t.co/1j8G24o7Nb

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