- 著者
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佐藤 俊樹
- 出版者
- 数理社会学会
- 雑誌
- 理論と方法 (ISSN:09131442)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.1, pp.37-48, 2000-06-30 (Released:2016-09-30)
- 参考文献数
- 21
社会学は「システム」という用語を瀕用するが、その経験的意義は決して明確ではない。ここではN.ルーマンのシステム論を、相互作用システムという事例から考察する。彼の理論は行為概念の変更までふくむラディカルなものであり、「社会とは何か」への有力な答えとなっている。だが、厳密にその論理をおっていくと、複数のレベルを交錯させることで、システムの実在性を不当前提している可能性が高い。そのことは、たんに「システム」だけでなく、「行為」「コミュニケーション」「社会」といった社会学の基本概念自体に再検討をせまる。