著者
富山 慶典
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-16, 2004-03-31 (Released:2008-12-22)
参考文献数
60
被引用文献数
3

民主的な社会には、2つの異なる集合的意思決定問題がある。ひとつは、人々の選好をいかに集約して社会的選好を導き出すかという問題である。もうひとつは、人々の判断にもとづいていかにして社会的判断を形成するかという問題である。これらの問題を解決するためには、それぞれに相応しい理論と方法が必要となる。これまでの集合的意思決定研究は選好集約論の探求に偏りすぎていた。置き去りにされてきた判断形成論の探求をすすめなければならない。そうだとすれば、選好集約論と判断形成論の基本的な特徴は何か、判断形成論の探求は民主的決定の隣接領域における最近の研究動向といかなる関連性をみてとれるのか、それは現代社会にとってどのような意義があるのか。本稿の目的は、古代ギリシャから現代までの集合的意思決定研究の歴史を概観することにより、これらの問いにたいする展望的な答えを得ようとすることにある。本稿の主張は、選好集約論の探求がもはや不要であるという点にはない。判断形成論の探求をすすめる必要があり、これらの理論が民主的決定にとって相補的な関係にあるという点にある。

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『「選好集約論」の探求から「判断形成論」の探求へ ―民主的社会のための新たな集合的意思決定論の構築をめざして―』 → http://t.co/hEkE0GkK
『「選好集約論」の探求から「判断形成論」の探求へ ―民主的社会のための新たな集合的意思決定論の構築をめざして―』 → http://t.co/hEkE0GkK
『「選好集約論」の探求から「判断形成論」の探求へ ―民主的社会のための新たな集合的意思決定論の構築をめざして―』 → http://t.co/hEkE0GkK
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