著者
加藤 知 中沢 寛光
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.15, no.11, pp.503-510, 2015 (Released:2018-02-01)
参考文献数
39

皮膚の最表層にある厚さ10 μmほどの角層は,異物や細菌の侵入を阻止したり,体内からの水分蒸散を制御するなど物質の透過を巧妙に制御している。これらの角層の機能とその微細構造の関係は精力的に研究されているが,まだ未解明の部分が多く残されている。ここでは,角層の構造と物質透過の関係を解明するために,我々の研究室で開発してきた手法について紹介する。非侵襲的に採取した角層試料の電子顕微鏡観察では,簡便に凍結薄切片を作製する方法と細胞間脂質層内の脂質分子充填配列を解析する電子線回折法について解説する。また,物質透過と構造変化を同時測定できる斜入射セルを用いた放射光X線回折実験および脂質組成を簡単に制御できる人工モデル脂質膜を用いた実験手法についても紹介する。

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細胞間脂質(セラミド)の働きには「構造」が重要。んで、その構造は温度による影響を受けるらしい。 もしかして体温低い人とか熱っぽい人って肌荒れしやすかったりするのかな。単語が難しすぎて読み解けない。。。むずい。。。 https://t.co/vEksxU22gH

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