著者
梅本 貴豊 田中 健史朗
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.138-151, 2012-11-30 (Released:2013-02-11)
参考文献数
30
被引用文献数
11 7

本研究では大学生における動機づけ調整方略尺度を作成し,その尺度の構成概念妥当性と,動機づけ調整方略が学習の持続性と学習の取り組みに与える影響について検討した。まず大学生156名に自由記述の質問紙調査を実施し,動機づけ調整方略尺度を作成した。次に大学生272名に動機づけ調整方略尺度,CAMI (Control, Agency, and Means-Ends Interview),持続性の欠如,学習の取り組みからなる質問紙調査を実施した。探索的因子分析の結果,7つの動機づけ調整方略が明らかにされ,またCAMIとの関連を通してその尺度の一定の構成概念妥当性が確認された。そして重回帰分析を用いて,自律的調整方略,協同方略,成績重視方略が学習の持続性と学習の取り組みに与える影響について検討したところ,自律的調整方略が促進的な影響を,協同方略と成績重視方略が抑制的な影響を示した。これらの結果から,大学生における動機づけ調整方略について議論を行った。

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大学生の勉強に対する動機づけ調整方略では、友だちと一緒にやるとか成績のためにやるとかいう戦略は負の影響が、勉強自体に興味を持つとか、楽しくなるような工夫をする戦略は正の影響があるとする研究。 https://t.co/ZoOe4lNnVz
梅本 貴豊・田中 健史朗 (2012).「大学生における動機づけ調整方略」パーソナリティー研究, 21, 138-151. http://t.co/v6WodfwB

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